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2026.6.25

「オルガテック東京2026」報告レポート

「オルガテック東京2026」報告レポート
目次

 

今回、東京ビッグサイトで開催された『オルガテック東京2026』に参加し、オフィス家具や空間デザインの最新動向を体感してきました。本展示会では、働く環境に関するプロダクトや空間提案が数多く紹介されており、これからのオフィスづくりの方向性を知る貴重な機会となりました。

 

01.オルガテック東京とは?

▲オルガテック東京2026
▲オルガテック東京2026

「オルガテック」は、ドイツ・ケルンで開催される世界最大級のオフィス・空間デザインの国際展示会であり、その日本・アジア版として開催されているのが『オルガテック東京』です。オフィス家具をはじめ、マテリアルや空間設計、テクノロジーなど、多角的な視点から“働く場”の未来を体感できる展示会となっています。

 

02.オルガテック東京 2026 開催概要

名称:オルガテック東京 | ORGATEC 2026
開催日時:2026年6月2日(火)~6月4日(木) 10:00~17:00
会場:東京国際展示場「東京ビックサイト」南1~4ホール

 

コンセプト

「オルガテック東京2026」は、これまでの開催と同様に「SHIFT DESIGN」をコンセプトに掲げています。働き方の変化に応じて、オフィス空間や家具のあり方を再考し、より柔軟で創造性の高いワークプレイスの実現を目指す考え方です。

 

また本年はサブテーマとして「To Be One ― 知が響き合い、未来が始まる。―」が掲げられており、多様な価値観や個の力が結びつき、共創を生み出すワークプレイスのあり方が提示されています。

 

03.会場で感じた働く環境のトレンド

1. サステナブル素材・再生資源の活用


 

▲株式会社イトーキ様の再生資源を使用した家具
▲株式会社イトーキ様の再生資源を使用した家具

会場全体を通して、サステナブルや環境配慮といったテーマはひときわ存在感を放っており、各社の展示において重要な位置づけとなっていました。再生材や循環型素材を用いた家具の提案に加え、製造工程や廃棄後の再利用までを含めた考え方が各所で紹介されており、製品のライフサイクル全体を捉える視点が重視されているように感じられます。

 

また、循環型社会の実現に向けた取り組みを「見える化」するような展示も印象的でした。例えば、株式会社イトーキ様のブースでは、サステナブルな家具に加え、実際の原材料そのものを展示することで、廃材や資源の流れを来場者が直感的に理解できるよう工夫されていました。こうした取り組みは、環境配慮をより身近に感じさせるとともに、素材選定の重要性を改めて認識させるものとなっていました。

 

単に「環境に配慮している」という付加価値にとどまらず、素材やプロセスを開示し、理解してもらうことまでを含めた提案が増えている点も、今回の特徴の一つであると感じられました。

 

2. 距離を意識した空間づくり


 

▲プラス株式会社様の空間提案
▲プラス株式会社様の空間提案

空間の設計においては、働く人同士の距離の取り方に着目した提案が多く見られました。家具や機能の配置だけでなく、人と人との位置関係や動線、視線の抜け方など、空間全体のバランスを通じて居心地や過ごし方をつくる考え方が広がっている印象です。

 

オープンなレイアウトの普及により、人同士の距離は近づいている一方で、距離の取り方そのものが空間体験に与える影響もより意識されるようになってきています。その中で、単に近づける・離すといった単純な話ではなく、状況に応じて距離を調整できる設計が求められていると感じました。

 

今回行われた展示の中でも、プラス株式会社様のブースでは、「つながること」と同時に「適切にはなれること」をテーマとし、距離の取り方によって空間の使い方や過ごし方がどのように変化するかが示されていました。

 

「気配」「向き」「余白」といった要素を通じて距離を捉え直し、視線や身体の動きによって生まれる関係性を空間として表現している点が特徴的であり、距離を分断ではなく調整のための要素として扱う考え方が印象に残りました。

 

3.コミュニケーションを生み出す空間への提案


▲株式会社内田洋行様のフラットな関係性を作り出すサークルテーブル
▲株式会社内田洋行様のフラットな関係性を作り出すサークルテーブル

働き方の変化を背景に、オフィスの役割そのものを見直すような提案も多く見られました。単なる作業の場としてではなく、人と人が関わり合い、価値を生み出す場としてのあり方が改めて問われている印象です。個々の働き方を尊重しながら、どのように関係性を築き、チームとしてのパフォーマンスにつなげていくか。その両立に向けた空間づくりが、各ブースで共通するテーマとして感じられました。

 

こうした流れの中で、特に株式会社内田洋行様のブースでは、「人と人のつながり」や「協創」を軸とした空間提案が展開されていました。印象的だったのは、単に働きやすい環境や便利なICTツールを提供するだけではなく、オフィス内での人の動きや空間利用の状況をデータとして捉え、その分析結果を働き方や組織運営の改善に生かそうとしている点です。

 

オフィスへの出社率や座席利用状況、コミュニケーションの発生状況などを可視化し、経験や感覚だけに頼らないエビデンスベースの環境づくりを目指している姿勢が感じられました。リアルなオフィス空間とICTを連携させることで、人と人とのつながりや協創を促進すると同時に、その結果をデータによって検証し、継続的な改善につなげていくという考え方は、今後のオフィスづくりにおいて重要な視点になると感じました。

 

▲株式会社内田洋行様の人の接点を生み出すテーブル「LEMNA」
▲株式会社内田洋行様の人の接点を生み出すテーブル「LEMNA」

 

04.まとめ

今回の展示を通して、オフィス空間は機能やデザインの提案にとどまらず、働き方や人との関わり方を含めて、より総合的に設計されるものへと変化していることを感じました。サステナブルな素材の活用や循環を意識した取り組みに加え、距離の取り方といったなど空間構成が、居心地や過ごし方に大きく影響する要素として捉えられており、空間そのものだけでなく体験価値を含めた提案が広がっている印象です。

 

また、働き方の多様化が進み、フリーアドレスやリモートワークといった選択肢が広がる中で、個人の自由度が高まる一方、オフィスに集まることの意味や、どのように関係性を築いていくかといった点についても改めて考える必要がある段階にあると感じました。

 

今後のオフィスづくりにおいては、機能性やデザイン性だけでなく、「どのように過ごすか」「どのような関係性を生み出すか」といった視点を含めた、より本質的な価値の設計が求められていくと考えられます。

 

こうした動向を踏まえ、今回得られた知見を今後の提案に活かしながら、お客様にとって最適な空間づくりを引き続きご提案してまいります。次回のレポートもお楽しみに。


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