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オフィスの壁の作り方とは? 壁の種類や作る際の流れ・ポイントなどを解説

オフィスの壁の作り方とは? 壁の種類や作る際の流れ・ポイントなどを解説
会議室を新設したい」「執務スペースと打ち合わせスペースを区切りたい」と考えているものの、どのような壁を選べば良いか分からない方も多いのではないでしょうか。オフィスの壁は、単に空間を分けるだけではなく、業務効率の向上プライバシーの確保企業イメージ強化にも関わる重要な要素です。

ただし、壁には造作パーテーションやハイパーテーション、ローパーテーションなど複数の種類があり、それぞれ特徴や適した用途が異なります。適切に選ばなければ、使いにくさや余計なコストにつながる可能性もあるので注意しましょう。

本記事では、オフィスの壁の役割や種類、設置の流れ、設計時のポイント、注意点について分かりやすく解説します。

【この記事で分かること】
  • ・オフィスの壁が持つ役割と重要性
  • ・壁の種類ごとの特徴と選び方
  • ・設置時の流れと押さえるべきポイント

オフィスの壁が持つ役割とは?

オフィスの壁は、単に空間を区切るためのものではありません。働く環境の質や企業の印象に大きく影響する重要な要素です。設計の考え方次第で、業務効率やコミュニケーションの質にも違いが生まれます。

例えば、エントランス受付周りの壁面デザインは来訪者の第一印象を左右します。コーポレートカラーや素材を取り入れることで、企業の理念やブランドイメージを視覚的に表現することが可能です。一方で、会議室集中スペースでは防音性や遮音性が求められます。適切な壁を設けることで、周囲の音を抑え、集中しやすい環境を整えられるでしょう。

また壁を活用したゾーニングによって、執務スペース打ち合わせスペースを分けるなど、用途に応じた空間づくりも実現できます。空間ごとのバランスを取りながら設計することで、快適で機能的なオフィス環境につながるでしょう。

オフィスの壁の種類と特徴

オフィスの壁には複数の種類があります。選ぶ壁によって使いやすさやコストなどに影響が出るため、特徴を理解して選定することが重要です。 ここでは代表的な壁の種類を紹介し、それぞれの違いを解説します。

造作パーテーション

造作パーテーションは、軽量鉄骨(LGS)と石膏ボードを用いて現場で施工する壁です。骨組みを組み立て、その上からボードを貼る構造のため、一般的な壁と同様の仕上がりになります。

遮音性に優れており、外部の音を遮りやすい点が特徴です。会議室や応接室など、静かな環境が求められる空間に適しています。クロスやタイルなど表面の仕上げ材の自由度が高く、デザイン性を重視した空間づくりにも対応できるでしょう。

一方で、現場施工となるため工期が長くなりやすく、コストも比較的高くなる傾向にあります。また一度設置すると移設が難しく、レイアウト変更にも対応しにくくなります。機能性やデザイン性に優れる反面、コスト面や柔軟性には注意が必要です。

ハイパーテーション

ハイパーテーションは、施工型パーテーションとも呼ばれる間仕切りです。天井まで届く構造で、個室に近い空間を比較的短工期で設置できます。造作パーテーションに比べて施工期間が短く、コストも抑えやすい点が特徴です。

主な種類として、以下のようなタイプがあります。

アルミパーティション:軽量で価格を抑えやすく、カラーバリエーション豊富
スチールパーティション:重厚感があり、耐久性や遮音性に優れている
ガラスパーテーション:採光性が高く、開放感のある空間を演出できる

また解体や再設置、レイアウト変更に対応しやすい点もメリットです。デザイン性と機能性のバランスが取りやすく、多くのオフィスで採用されています。

ローパーテーション

ローパーテーションは、天井まで届かない間仕切りです。工事を伴わずに設置できるものが多く、移動やレイアウト変更がしやすい点が特徴です。デスク周りの目隠しや、簡易的なゾーニングに適しています。

特にフリーアドレスや柔軟な働き方を取り入れているオフィスで、手軽に空間を調整できる点が評価されています。コストを抑えながら環境を整えたい場合にも有効な選択肢といえるでしょう。

ただし、上部が開いている構造上、遮音性は高くありません。完全に空間を区切る用途には向かないため、使用目的を明確にした上で活用することが重要です。

オフィスの壁の作り方

企業イメージを高めることで得られるメリット オフィスの壁を設置・変更する際は、いきなり施工に進むのではなく、段階的に進めることが重要です。計画から施工までの流れを把握しておくことで、無駄なコストやトラブルを防げるでしょう。 ここでは基本的な進め方を解説します。

1.目的と場所を明確にする

まずは、壁を設置する目的と場所を明確にすることが重要です。会議室の防音対策や部署間の仕切りなど、用途によって求められる性能は異なります。目的が曖昧なまま進めると、結果的に使いにくい空間になる可能性があるので注意しましょう。

また設置場所を検討する際は、動線や使いやすさにも配慮が必要です。人の流れや業務の動きに合った配置にすることで、効率的なオフィス環境を実現できます。初期段階でしっかりと目的と場所を整理することが、その後の設計精度を高めるポイントです。

2.デザインや素材を具体化する

次に、目的に合わせて壁のデザインや素材を具体化します。企業イメージやオフィス全体のコンセプトと統一することで、空間に一体感が生まれるでしょう。見た目だけではなく、機能面も考慮することが大切です。

例えば、防音性が必要な場合は遮音性の高い素材を選び、開放感を重視する場合はガラス素材を取り入れるなど、用途に応じた選定が求められます。デザインと機能のバランスを意識することで、快適で実用的な空間に仕上がります。

3.ビルオーナーや管理会社へ事前確認を行う

賃貸のオフィスでは、内装工事を行う前にビルオーナーや管理会社への確認が必要です。無断で工事を進めると、契約違反になる可能性があります。事前に施工条件を確認し、許可を得ることが重要です。

特に、B工事区分の有無や施工範囲は必ず確認しておきましょう。また消防設備や空調設備との関係で制約が発生する場合もあります。これらの確認が不足していると、工事の中断や追加コストの発生につながるため、慎重に進めることが求められます。

4.専門業者へ見積もりを依頼し比較検討する

計画が固まったら専門業者に相談し、レイアウト案やそれに伴う見積もりを作成してもらいます。その際は、1社だけではなく複数社から相見積もりを取得することが重要です。

比較する際は、費用だけで判断するのではなく、施工実績提案内容も確認しましょう。見積もりの内訳を把握することで、不要なコストを見極めることができます。自社の要望を的確に反映できる業者を選ぶことが、満足度の高い仕上がりにつながります。

5.内装工事を実施し社内へ周知する

施工業者が決定したら、工期や施工内容を確定し、内装工事を進めます。その際は、通常業務への影響を考慮し、事前に社内へ周知することが重要です。

工事中は騒音や作業時間に配慮し、業務に支障が出ないよう調整を行います。また工事後のレイアウト変更や運用方法についても事前に共有しておくと、スムーズに移行できるでしょう。施工と社内調整を並行して進めることで、円滑なオフィスづくりが実現します。

オフィスの壁を作る際のポイント

オフィスの壁を設計する際は、見た目だけではなく複数の観点から検討することが重要です。ここではオフィスの壁を作る際に役立つ3つのポイントを紹介します。

企業イメージや目的に合わせて色を選ぶ

壁の色は、オフィスの雰囲気を左右する他、働く人の心理や行動にも影響を与えるとされています。適切な色を選ぶことで、空間の使いやすさを高められるでしょう。

例えば、赤やオレンジなどの暖色系は活気を生み出し、コミュニケーションを促進するとされています。また青は冷静さや知的な印象を与え、集中力向上が期待できるでしょう。緑はリラックス効果白は清潔感や解放感を演出します。黒は重厚感や高級感のある雰囲気を生み出しますが、多用すると圧迫感につながるため注意が必要です。

さらにアクセントとしてコーポレートカラーを取り入れることで、ブランドイメージを強調できます。用途や空間の目的に応じて色を使い分けることが大切です。

空間の印象を踏まえて材質を選ぶ

壁の材質は、空間全体の印象を大きく左右する要素です。色と同様に、材質も用途に合わせた選定が求められます。

例えば、目的に応じて以下のような素材が用いられます。

木材:温かみのある雰囲気やリラックスできる空間を作り出すのに適している
石材:重厚感や高級感を演出したい場合に向いている
ガラス:光を通すため、閉塞感を抑えて開放感のある空間づくりに効果的
メタル(アルミ・スチールなど):モダンで洗練された印象を与えたい場合に有効
:遮音性を高め、落ち着いた環境を整えたいときにおすすめ

このように素材ごとの特徴を理解し、空間の用途や目的に合わせて選ぶことで、機能性とデザイン性を両立できます。

用途や目的に応じて機能を選ぶ

オフィスの壁には、快適性や利便性を高める機能性も求められます。

例えば、防音性や遮音性は会議室や集中スペースで重要な機能です。造作パーテーションやスチールパーテーションは音を抑えやすく、静かな環境づくりに適しています。また断熱性の高い壁材を採用することで、空調効率の向上やコスト削減にもつながるでしょう。

さらに壁面をホワイトボードとして活用したり、プロジェクターを投影できる仕様にしたりすることで、会議や情報共有を円滑に進められます。用途に応じて必要な機能を見極めることが重要です。

壁を設置・変更する際の注意点

企業イメージを高めることで得られるメリット オフィスの壁を設置・変更する際は、デザインや機能だけではなく、法令や設備面への影響も確認する必要があります。事前確認を怠ると、是正工事や追加コストが発生する可能性があるためです。

例えば、天井までの壁を設けたり、パーテーションの欄間(らんま)を閉じたりすると、新たな個室とみなされる場合があります。その場合、煙感知器やスプリンクラーの増設が必要になることもあるため、所轄の消防署への事前確認が欠かせません。

また壁の配置によって空調の風向や照明の配置に影響が出ることもあります。システム天井などの構造や設備位置を事前に確認しておくことで、施工後の不具合を防げるでしょう。

さらに賃貸オフィスでは、原状回復が求められるケースが多く、解体費用も考慮する必要があります。こうした確認事項を網羅し、施工後のトラブルを防ぐためには、専門業者に相談しながら計画を進めると安心です。

※参考
〇e-Gov 法令検索.「消防法」. https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC1000000186 ,(2025-06-01).

まとめ

オフィスの壁は、空間を仕切るためだけのものではなく、働きやすさ企業イメージの向上に直結する重要な要素です。造作パーテーションやハイパーテーション、ローパーテーションにはそれぞれ特徴があり、用途や必要な機能に応じて選ぶことが求められます。

また壁を設置する際は、デザインや素材だけではなく、機能性や法令対応、設備への影響まで含めて検討することが重要です。こうした観点を踏まえて計画することで、長期的に使いやすいオフィス環境を実現できます。

弊社では、企業ごとの目的や課題に合わせたレイアウト提案から、壁の設置を含む内装デザイン・施工まで一貫してサポートしています。オフィスの壁づくりやレイアウト変更をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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