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オフィスのデスクスペースはどれくらい必要? 基準寸法や主なレイアウトを解説

オフィスのデスクスペースはどれくらい必要? 基準寸法や主なレイアウトを解説
オフィスが狭く感じる」「デスク周りが窮屈で作業しづらい」といった悩みを抱えていませんか。どの程度のスペースを確保すべきか分からず、レイアウトに迷うケースも多く見られます。

デスクスペースの設計は、単に机を配置するだけではなく、業務効率や従業員の快適性安全性に関わる重要な要素です。適切な設計を行うことで、作業効率の向上やストレス軽減につながるでしょう。

本記事では、基準寸法や通路幅、レイアウトの種類、法令基準について分かりやすく解説します。自社に合ったデスクスペース設計を検討する際の参考として、ご活用ください。

【この記事で分かること】
  • ・一人当たりのオフィス面積とデスクスペースの目安
  • ・通路幅の基準と考え方
  • ・代表的なデスクレイアウトと選定のポイント

デスクのスペースを適切に確保するメリット

デスクスペースを適切に確保することは、働きやすさや業務の進めやすさにつながる重要なポイントです。まず十分なスペースがあることで、周囲の視線や音の影響を受けにくくなり、集中しやすい環境が整います。視界や動作に余裕が生まれるため、本来の業務に意識を向けやすくなるでしょう。

また作業内容に合った広さを確保すれば、資料の扱いやパソコン操作がスムーズになります。動線が整理されることで、移動時のストレス軽減や業務効率の向上が期待できる点もメリットです。

さらにこのような快適な環境は、従業員同士のコミュニケーションにも良い影響を与えます。心理的な余裕が生まれることで自然な会話が増え、チーム内の連携が取りやすくなるでしょう。

オフィスに必要なスペースの基準寸法

オフィスに必要なスペースの基準寸法 オフィスレイアウトを検討する際は、基準となる寸法を把握することが重要です。デスク面積や通路幅には一定の目安があり、それを基に設計することで使いやすさが大きく変わります。 ここからは、オフィスに必要なスペースの具体的な数値を解説します。

一人当たりのデスク面積

オフィスレイアウトを考える際は、一人当たりの面積を基準に全体設計を行うことが重要です。適切な広さを確保することで、快適性と作業効率向上の両立が期待できます。

一般的に、オフィス全体の面積は一人当たり約2.5〜3坪(約8〜10㎡)が目安です。この中には通路や共有スペースも含まれます。一方、純粋なデスク周りのスペースとしては約2㎡程度が必要とされています。

デスクのサイズは、幅1000〜1,200mm奥行き700mm程度が標準的です。これに加えて、椅子の可動域や立ち座りの動作スペースを確保することで、無理のない作業環境が整います。

通路幅

オフィス内の通路幅は、安全性と作業効率に関わる重要なポイントです。用途ごとに適切な幅を確保することで、快適な動線を維持できます。

まず、1人が通行する通路では600mm以上が目安です。余裕を持たせる場合は800〜900mm程度あると、ストレスなく移動できます。2人がすれ違う通路では1,200mm以上、ゆとりを持たせるなら1,600mm以上が望ましいでしょう。

また車椅子の利用を想定する場合は、900mm以上が必要です。方向転換やすれ違いを考慮すると、1,400〜1,500mm以上を確保すると安心です。

通路幅が不足すると接触や転倒のリスクが高まり、避難時の妨げにつながります。業務動線や人の流れを踏まえた設計が重要です。 デスク周りの通路幅についても状況ごとに解説します。

基本通路
人の通行を想定した基本的な通路幅の目安です。利用人数や動線に応じて余裕を持たせることが重要です。
シーン 通路幅 ポイント
1人通行 600mm以上(推奨800〜900mm) 余裕を持つとストレスなく移動できる
2人すれ違い 1,200mm以上(推奨1,600mm以上) スムーズな動線確保が可能
車椅子対応 900mm以上(推奨1,400〜1,500mm) 方向転換やすれ違いを考慮
デスク周り(デスク間)
デスクの配置によって必要な通路幅は大きく変わります。作業動作と通行の両方を考慮することがポイントです。
配置 通路幅 ポイント
背中合わせ 1,500〜1,600mm以上(主要動線は1,800mm) 椅子の可動+通行を確保
横並び・島間 900mm以上 人の往来が多い場合は広めに
デスクと壁
壁際の通路は、通行の有無によって必要な幅が異なります。動作スペースと通路を分けて考えることが重要です。
条件 通路幅 ポイント
通行なし 約900mm 着席・離席の動作スペース
通行あり 1,200mm以上(推奨1,400〜1,600mm) 通行との干渉を防ぐ
デスクと収納・複合機
収納や複合機周辺は作業が発生するため、通行と操作のしやすさを両立できる通路幅を確保する必要があります。
対象 配置 通路幅 ポイント
収納庫 背後 1,500mm以上(主要動線は1,800mm) 開閉・しゃがみ動作を考慮
収納庫 側面 1,100〜1,200mm以上 書類の出し入れ+通行確保
複合機 背後 1,400〜1,500mm以上 操作+通行の両立
複合機 側面 1,100〜1,200mm以上 操作時の干渉を防ぐ

会議室

会議室では、参加者の動きや視認性を踏まえたスペース設計をしましょう。適切な通路幅を確保することで、快適な会議環境を整えられます。

座席と壁の間は、通行を想定する場合1,200mm以上が目安です。この幅があれば、着席者の背後をスムーズに移動できます。通行を想定しない場合は、900〜1,000mm程度でも対応可能です。

またモニター前は900mm以上、ホワイトボード前は1,200mm程度の距離を空けましょう。発表者の動作や、モニター・ホワイトボードの視認性を確保するためです。

会議形式や利用人数によって必要なスペースは変わります。用途に応じた設計を行うことで、議論の質や参加者の集中度を高めることにつながるでしょう。

デスクレイアウトの主な種類

オフィスには複数のデスクレイアウトがあり、配置によって働きやすさや業務効率が大きく変わります。 業務内容や組織形態に応じて適切な形式を選べるよう、代表的なレイアウトの種類と特徴を確認しておきましょう。

対向型レイアウト

対向型レイアウトは、デスクを向かい合わせに配置する形式で、多くのオフィスで採用されている定番のスタイルです。チーム単位で島を作る構成となることが多く、日常的なコミュニケーションが取りやすいため、営業部門やチーム作業が多い環境に適しているでしょう。

メンバー同士が顔を合わせやすいので、情報共有や相談がスムーズに進みます。またスペース効率にも優れており、限られた面積でも多くの席を配置できる点が特徴です。

一方で、正面の人と視線が合いやすく、集中力が低下する可能性も考えられます。この課題には、パーテーションの設置やモニターの向きを調整するなどの工夫が役立つでしょう。

背面型レイアウト

背面型レイアウトは、デスクを背中合わせに配置する形式です。作業時には前方に壁やパーテーションが来るため、視線が遮られ集中しやすい環境が整います。

他のメンバーの動きが視界に入りにくく、パソコン作業や資料作成などに取り組みやすくなるでしょう。また振り返るだけで周囲と会話できるため、必要なコミュニケーションは確保しやすい点も特徴です。

集中と連携のバランスを取りやすく、エンジニアやバックオフィス業務との相性が良いとされているレイアウトの一つです。

並列型レイアウト

並列型レイアウトは、全員が同じ方向を向いて座る形式です。視線が交わりにくいため、個人作業に集中しやすい環境を作れます。

周囲の視線を気にせず作業に取り組める点がメリットで、コールセンターや入力作業など、個人で完結することの多い業務に向いています。

一方で、背後にいる人とのコミュニケーションが取りづらい点に注意しましょう。また通路スペースを広く確保する必要があり、スペース効率の面では不利になる場合があります。

左右対向型レイアウト

左右対向型レイアウトは、デスクを互い違いや直角にずらして配置する形式です。対向型と比べて視線が直接交わりにくく、個人の作業スペースを確保しやすい点が特徴です。

視線をコントロールしやすいため、適度な距離感を保ちながら業務に集中できます。また近くにメンバーがいるため、チーム内の連携も維持しやすいでしょう。ただし、通常の対向型よりも広い設置スペースが必です。

ブース型レイアウト

ブース型レイアウトは、パーテーションなどでデスクを囲い、半個室のような空間を作る形式です。外部の視線や音を遮ることで、高い集中環境を確保できます。

プライバシーが保たれるため、Web会議や機密性の高い業務にも適しています。個人作業に集中したい場面で有効なレイアウトといえるでしょう。

一方で、周囲とのコミュニケーションが取りづらくなる点には注意が必要です。フリーアドレスと併用するなど、用途に応じて使い分けることで、効果的に活用できます。

デスクスペースの設計で確認すべき法令基準

デスクスペースの設計で確認すべき法令基準 オフィスのデスクスペース設計では、使いやすさだけではなく、安全性や適法性の確認も欠かせません。 レイアウト変更の内容によっては見直しが必要になるため、次から法令ごとのポイントを確認していきましょう。

※参考

労働安全衛生規則

労働者が安全かつ健康に働ける環境を整える上で、労働安全衛生規則を押さえておきましょう。 オフィスでは、労働安全衛生規則により、労働者1人につき10㎥以上の気積を確保することが求められています。ここでいう気積は床面積ではなく、室内の空気量を示す考え方です。換気や圧迫感の軽減にも関わるため、席数だけではなく天井高も含めて確認したいポイントといえるでしょう。

また通路面から高さ1.8m以内に障害物を置かないことや、照明を複数設置する場合は800mm以上の間隔を空けることも定められています。

レイアウト変更時に収納や機器を増やす場合は、通行や視認性を妨げていないかも見直しが必要です。照明計画も含めて環境を整えることで、快適性と安全性の両立につながります。

建築基準法

建築基準法関連では、主に廊下や通路幅の基準が定められています。建築基準法施行令第119条では、居室の床面積合計が200㎡を超える地上階、または100㎡を超える地下について、廊下幅の基準が示されています。

両側に居室がある廊下は1,600mm以上、その他の廊下は1,200mm以上が原則です。これらは避難時の安全確保に関わる考え方であり、オフィスのメイン動線を検討する際の重要な基準となります。

一方で、執務スペース内の通路も一律に扱うわけではありません。メイン通路と補助通路では役割が異なるため、オフィス全体の動線計画の中で整理することが大切です。

また建物の用途や規模、自治体の運用によって確認事項が増える場合もあります。実際に工事や大きなレイアウト変更を行う際は、専門業者や所管窓口への確認を前提に進めると安心です。

消防法

オフィスのレイアウトを設計する際は、消防法に基づき、火災などの災害時に迅速に避難できる状態を維持することが重要です。

通路に荷物や家具を置いて避難経路を塞がないこと、消防隊進入口マークのある窓やその周辺を塞がないこと、消火器やスプリンクラーなどの消防設備の機能を妨げないことなどが、特に意識したいポイントです。模様替えや収納家具を追加する際も、避難性が損なわれていないかを確認する必要があります。

また誘導灯や避難口表示が見えやすいかどうかも大切な視点です。 建物用途や消防計画、所轄消防署の指導によって実務上の確認内容が変わることもあるため、事前に専門業者へ相談しながら進めるのが望ましいでしょう。

まとめ

デスクスペースを適切に確保することは、業務効率の向上だけではなく、従業員の快適性や安全性の確保にもつながります。一人当たりのデスク面積や通路幅、会議室の広さといった基準寸法を把握した上で、働き方に合ったレイアウトを選ぶことが大切です。単に机を並べるだけではなく、オフィス全体の動線や用途まで含めて考えることで、使いやすい空間づくりにつながるでしょう。

また快適性と安全性を両立した空間設計にするには、労働安全衛生規則、建築基準法、消防法といった法令基準も確認が欠かせません。

弊社では、従業員が快適に働けるデスクスペース設計をはじめ、企業の働き方に合わせたレイアウト提案からオフィス移転までをワンストップでサポートしています。オフィスのデスクスペースやレイアウトの見直しをご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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