
応接室の印象を大きく左右する要素のひとつが、家具の選び方とその配置です。来客が最初に目にする空間であり、企業の信頼性やセンスを映し出す場所だからこそ、機能性とデザイン性の両立が欠かせません。
どれだけ空間デザインが洗練されていても、家具が使いにくかったりバランスを欠いていたりすると、居心地の悪さや使い勝手の悪さにつながってしまいます。たとえば、商談中心なのか、打ち合わせやプレゼンを想定するのかによって、最適なテーブルやソファの形状・サイズ・配置は異なります。
また、空間の広さや動線、照明との関係まで考慮すれば、来客が自然とリラックスし、スムーズなコミュニケーションが生まれる場へと高められます。
ここでは、応接室の役割を最大限に引き出すための家具選定と配置のポイントを解説します。
使用人数と用途に合わせた家具選定の基準
家具を選ぶ際は、まず「使用人数」と「用途」を明確にすることが基本です。2〜3名での短時間の商談が多い場合は、コンパクトなソファセットや小さめのセンターテーブルで十分対応できます。
一方、5〜6名以上での打ち合わせやプレゼンテーションを想定するなら、大きめのテーブルや複数人が座れるソファを配置し、全員が快適に会話できる距離感を確保することが重要です。
また、重要な取引先との商談が中心なのか、カジュアルな打ち合わせが多いのかによっても、選ぶ家具のデザインや雰囲気は変わります。用途を明確にしたうえで、機能性と印象の両方を意識した選定が、信頼感を高める応接空間づくりにつながります。
使用人数・用途別 家具選定ガイド(ネイビーカード版)
2〜3名 / 短時間の打ち合わせ
コンパクトソファ+小さめセンターテーブル
圧迫感を抑え、サッと話せる距離感をつくる
4名程度 / 一般的な商談
応接ソファセット(1人掛け×2+3人掛け)+ローテーブル
相手と向き合いやすく、丁寧な印象を与える
5〜6名以上 / 打ち合わせ・プレゼン
会議用テーブル+肘付きチェアまたはミーティングチェア
全員が資料や画面を共有しやすい配置が重要
重要な来客中心
落ち着いた色味のレザー調ソファ+木目の上質テーブル
信頼感・品格を演出するデザインを優先
カジュアルな打ち合わせ中心
ファブリック系ソファ+ローテーブル or ラウンジチェア
リラックスした雰囲気で会話を促進
具体的なアイテムの参考には、オフィス空間のオンラインショップ「
オフィス空間オンライン」もぜひご活用ください。
デザイン統一感を生む素材・カラーコーディネート
企業の印象を左右する空間であるため、家具や内装の素材・カラーを統一して、全体に一体感を持たせることが大切です。
例えば、木目調のテーブルやソファフレームを選ぶなら、同系色の収納家具やドア枠を合わせることで、落ち着いた高級感のある雰囲気を演出できます。また、ソファやカーペットのファブリックカラーをコーポレートカラーに寄せると、ブランドイメージとの統一感が生まれ、印象的な空間になります。
素材と色の方向性を決めておくことで、インテリア全体が調和し、訪れた相手に信頼感や安心感を与える応接室を実現できます。