オフィス移転の案内は、企業にとって業務を円滑に継続させるために欠かせない手続きであると同時に、企業の姿勢を対外的にアピールし、イメージアップを図る絶好の機会です。「引越し」ではなく「戦略的移転」と考えて、移転後のビジネス拡大に役立つような、告知・案内を行いましょう。
CONTENTS
オフィス移転の案内状マナー
〇移転案内状に記載することは?
移転の案内状には、移転理由、移転日、移転先住所、アクセス案内、電話番号、代表メールアドレス、組織変更がある場合はその内容を記載します。戦略的移転の場合は、移転に伴う意思表明を加えてアピールをしましょう。
〇移転案内状、いつ出せばいい?
クライアントや取引先の発注書・請求書を転送なく届けるためには、遅くとも1カ月前までに先方へ移転案内を送る必要があります。とはいえ、新オフィスの電話番号など、基本的な情報が確定していない場合は告知することが出来ません。その場合は、移転2週間前を目途にして、遅くとも移転1週間前には、先方へ届くようにしてください。
〇どんな形式で出せばいい?
移転案内は郵送(ハガキ)で行うのが一般的です。戦略的に移転をアピールしたい場合は、変形サイズのハガキや封書で送ると印象に残りやすいです。いずれの場合も郵送だけでなく、各部門の担当者からもメールや電話をするなどフォローをして、業務にトラブルが出ないように案内・告知する必要があります。メール用のテンプレートや画像なども社内用に準備をしましょう。
〇その他の案内
取引外の広範囲な告知は、企業ホームページで行います。移転が決まったらトップページに予告をしましょう。移転の詳細が決まり次第、順次内容を更新していきます。ウェブ上に公開する地図やアクセス方法も、挨拶状の印刷物と並行して準備しておきましょう。
オフィス移転・新規事務所開設のお祝いとお返しのマナー
〇お祝花、花鉢
オフィス移転のお祝いで最も人気なのは、胡蝶蘭などの鉢植え(しっかり根付くようにという意味から)です。多数のお祝いが見込まれる場合、移転企業側はお祝いの鉢を置くスペースをエントランスなど、目につく場所に確保するといった準備が必要になります。
〇植栽
小規模オフィスの場合、オフィス用の植栽をお祝いとして贈呈する場合があります。その場合は指定の植栽業者を介して移転企業が望む植栽を選んで贈り、贈社名ボードを立ててもらいます。
〇記念備品
SOHOや個人オフィスの場合、時計や鏡などの備品をお祝いとして贈る場合があります。この場合、必ず移転企業に確認してデザインや意向に沿うものを贈るようにするとスマートです。
〇お返し
企業によってはコンプライアンスの都合上返礼を受けない場合もありますし、必ずしもお返しを行わなくてはいけないルールはありません。
しかし、お祝いをいただいた企業が移転する際には、必ずお祝いを返すのが礼儀。いただいたお祝いを記録しておき、返礼を欠かさないようにします。お祝いのお返しを送る場合、現金や商品券は避けましょう。
〇記念品
お祝い返しの代わりに、新事業所開設の記念品を贈る場合もあります。この場合、いただく金額にこだわる事はなく、名入れ文具などのビジネス用品が一般的です。
まとめ
▲ 社会の一員としてマナーはきっちり守りたいですね |
オフィス移転を機に取引先との交流が増え、良好な関係を築くきっかけになる場合もあります。一方で新住所の報告漏れのせいで取引に支障が出るというトラブルが発生してしまう可能性もあるので注意が必要です。 |