続いてのチャプターでは、オフィス増床の流れについて解説していきます。増床の規模や必要性に応じて調整することはありますが、基本的な流れは、
- ・オフィスをプロジェクトチームを結成する増床する目的を明確にする
- ・プロジェクトチームを結成する
- ・増床方法と場所の選定
- ・レイアウトの考案
- ・各種業者の手配
となります。
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
オフィスを増床する目的を明確にする
オフィス増床を検討し始めたら、まずはオフィス増床が必要な理由とその目的を明確にしましょう。従業員が増えたからなのか?事業の拡大なのか?新たな部門の立ち上げのためなのか?等、増床の理由と目的によって、必要な広さは異なります。
必要な広さが分からないことには、内部増床が良いのか、移転が良いのかを判断することもできませんし、目的が定まっていないと、その後の物件選定やレイアウト設計にも判断基準を失ってしまいます。目的を明確にすることで、予算やリソースを最適化でき、また、将来の展望を考慮した計画を立てることもできます。
目的の明確化は、効率的で戦略的なオフィス増床を行うために必要不可欠なステップです。
プロジェクトチームを結成する
オフィス増床の目的を明確にしたら、増床について担当するプロジェクトチームを結成しましょう。
このプロジェクトチームでは、増床のスケジュールや予算の確立、レイアウトまですべてのプランニングを行います。オフィス増床は通常業務と並行して計画されるので、このプロジェクトチームが中心となって進めることで、スムーズに計画実行できるようになります。会社の課題解決に向けてのみでなく、経営層や社員の総意を組み入れたプランニングを行えるとベストです。
増床方法と場所の選定
先述の通り、オフィス増床にはいくつかの種類があります。初めに確立した増床の理由と目的によって増床方法を決めていきましょう。
増床方法が決まったら、次は物件探しです。分室増床と移転による増床の場合は、今のオフィスとは別で物件を借りることになります。賃料、広さ、立地、社員の通勤時間など、様々なことに配慮しながら決めましょう。また、この時に移転による増床を行う場合には、旧オフィスの解約予告も忘れずに行ってください。
内部増床の場合は、今のオフィスと同じビル内で空きテナントを探す必要があるため、既存のオフィスビルの管理会社やオーナーと交渉をします。事前に管理会社やオーナーに増床を検討していることを伝えておくと、テナント募集の前に契約交渉できるよう配慮してもらえる可能性もあります。日頃から管理会社やオーナーとは良好な関係を築いておきましょう。
レイアウトの考案
ここでも、最初に確立した増床の理由と目的が大切な指標になります。増床の理由と目的に加え、現在のオフィスで改善したい点を抽出し、レイアウトの作成を進めていきましょう。
また、この時、長期的な視点でレイアウトを考案することが非常に重要です。将来、更なる従業員数の増加や業務拡大となる可能性や、逆に、リモートワークなどでオフィスを利用する社員が少なくなる場合があるかもしれません。5年後10年後のビジョンを考慮しながらレイアウトを考案することで、ビジネスの持続的な成長と効率的な運営を実現できます。
なお、レイアウトを作成する際は、法律の制限などがあるため、設計・内装業者と協力し作り上げていくことをおすすめします。
各種業者の手配
レイアウトの考案と共に行っていきたいのは、各種業者の手配です。内装業者や引っ越し業者以外にも、電話・インターネット業者、OAリース機器業者、セキュリティ業者など、会社の規模によっても手配する業者は異なりますが、手配忘れが無いように注意しましょう。
内装業者においての選定のポイントは、料金はもちろんですが、増床目的に合ったレイアウトを提案してくれているか、企業イメージと合ったレイアウトを提案してくれているかを軸に選定すると良いでしょう。
また、手配が必要な業者は多岐にわたりますので、弊社オフィス空間のようなまとめて依頼できる業者を選定すると、負担が少なくおすすめです。