特に近年は、IT環境の整備や働き方の多様化への対応など、従来以上に部署横断での連携が求められるようになっています。総務がすべてを抱え込んでしまうと、業務の抜け漏れや判断ミス、スケジュール遅延につながるリスクも高まります。
本コラムでは、オフィス移転において総務が担当すべき業務範囲と具体的なタスクを、移転前・移転後に分けてわかりやすく整理します。あわせて、IT部門や人事、経営層など他部署との役割分担の考え方も解説し、総務が無理なくプロジェクトを主導するための実践的なヒントをお伝えします。
COLUMN
移転スケジュールの作成・進行管理を行い、経営層・各部署・外部業者との調整役を担います。進捗状況の共有や課題の整理を通じて、タスクの遅延や抜け漏れを防ぎます。
各部署へのヒアリングを実施し、現オフィスの課題や新オフィスへの要望を整理します。レイアウトや設備計画に反映させるため、意見を調整・集約する役割です。
内装工事、引越し、通信インフラなど各種業者の選定・見積もり調整を行います。契約内容や工事範囲、費用条件を確認し、トラブルを未然に防ぎます。
社員への移転案内、取引先への通知、官公庁や金融機関への住所変更届などを担当します。正確かつタイムリーな情報共有が求められます。
移転当日の進行管理やトラブル対応を行い、移転後は設備確認や社員からの改善要望の取りまとめを実施します。業務が安定するまで継続的にサポートします。
| 担当部門 | 主な役割・対応内容 |
|---|---|
| 法務部門 | 契約内容の確認、法的リスクの判断を担当し、移転に伴うトラブルを未然に防ぎます。 |
| 経理部門 | 移転に関わる費用の管理や支払処理を行い、予算超過や支払い漏れを防止します。 |
| IT部門 | ネットワーク・電話・セキュリティなどの通信環境を主導し、業務停止リスクを最小限に抑えます。 |
| 人事部門 | 通勤経路の変更や働く環境の変化に対する社内対応、社員フォローを担います。 |
賃貸借契約の解約通知や期限の確認
敷金・保証金の返還条件や精算方法の確認
原状回復工事の範囲や費用の調整
契約内容(賃料・面積・契約期間・共栄費など)の確認
契約書の署名・押印手続き
契約締結前の現地確認や必要条件のチェック
工事範囲の確認と現地チェック
見積もり内容の比較・調整
退去時のトラブル防止のため、工事内容と費用の事前承認
移転全体の工程表を作成し、各部署や外部業者の作業日程と調整
工程ごとの期限を設定し、遅れや重複を防止
進捗状況の定期確認と必要に応じた調整
移転スケジュールや新オフィスの座席表、整備利用ルールの共有
社員向け説明会や個別案内の実施
社内FAQや注意点の整理・配布
新オフィスでの備品使用方法や整備利用ルールのマニュアル化
緊急時対応や業務再開手順の記載
配布・周知し、社員がスムーズに業務を開始できる体制を整備