SCROLL

COLUMN

スケルトンオフィスとは? メリット・デメリットや導入前の確認ポイントを徹底解説

スケルトンオフィスとは? メリット・デメリットや導入前の確認ポイントを徹底解説
近年では、働き方の多様化が進む中、空間づくりにこだわる企業が増えています。その中でも注目されているのがスケルトンオフィスです。スケルトンオフィスは自由度が高く、ブランドイメージを反映しやすい点が魅力ですが、一方でコストや工期の管理も重要です。スケルトンオフィスの導入を検討している場合は、事前に特徴を理解しておくことが成功の鍵といえるでしょう。

そこで本記事では、スケルトンオフィスの基本から、導入で得られるメリットと注意点、計画段階で確認したいポイントまで整理して解説します。自社に合ったオフィスづくりをするための参考にしてください。

【この記事で分かること】
  • ・スケルトンオフィスの特徴と一般的なオフィスとの違い
  • ・スケルトンオフィスのメリットとデメリット
  • ・導入を検討する際に確認しておきたい費用や設計のポイント

スケルトンオフィスとは? その意味と基礎知識

スケルトンオフィスとは? その意味と基礎知識 スケルトンオフィスとは、内装が完成していない「物件の状態」と、建物の構造を生かした「内装のデザイン」の2つの意味があります。

まず「物件の状態」としてのスケルトンオフィスは、天井材や壁材を使う前の、コンクリートや配管、ダクトを露出させた状態を指します。内装が白紙の状態で引き渡されるため、自社の業務や働き方に合わせてレイアウトやデザインを一から設計できる点が特徴です。

一方で「内装デザイン」としてのスケルトンオフィスは、コンクリートの躯体や配管、ダクトなどをあえて隠さずに露出させるデザイン手法を指します。構造体をそのまま生かすことで、インダストリアルな雰囲気や開放感のある空間を演出できる点が特徴です。

スケルトンオフィスを導入するメリット

オフィスレイアウトを変更すべきタイミング スケルトンオフィスを導入することで、デザイン性だけではなく業務効率やコミュニケーションの向上を目指した空間づくりがしやすくなるでしょう。

ここでは、スケルトンオフィスを導入することで得られる主なメリットを5つ紹介します。

自社らしさを表現できる

スケルトンオフィスの大きな特徴は、企業のブランドイメージやカルチャーを空間に反映しやすい点です。

特に「物件の状態」としてのスケルトンオフィスは、内装が整っていない状態から設計できるため、床材や天井、照明、壁面などの細部まで自社の方針に合わせて自由にデザインできます。

また「内装デザイン」としてのスケルトンオフィスは、スタイリッシュで開放感のある雰囲気を演出できるのが特徴です。おしゃれで風通しが良いなどの印象を与えることができます。

このように自社らしさを表現したオフィスは、従業員に企業文化への共感を促しやすく、帰属意識やモチベーションの向上につながる可能性があります。加えて、来訪者への印象向上の他、採用活動でも企業の魅力を伝える材料の一つになるでしょう。他社と差別化したオフィスを実現したい企業にとって、有効な選択肢といえます。

自由度の高いレイアウト設計ができる

物件の状態」としてのスケルトンオフィスは、間仕切りや既存レイアウトの制約がないため、業務内容に合わせた柔軟な空間設計が可能です。

例えば、部署間の連携を促進するオープンスペースや、集中作業に適した個別ブースなどを組み合わせることで、業務効率の向上が期待できます。フリーアドレスとも相性が良く、多様なワークスタイルに対応できるでしょう。

このように単なる自由度の高さにとどまらず、業務の進め方そのものを最適化できる点が大きなメリットです。従業員の働き方に合ったレイアウトを実現したい場合に有効といえます。

企業の成長に合わせて柔軟に変更できる

物件の状態」のスケルトンオフィスは、内装が造り込まれていない状態で引き渡されることが一般的です。そのため、入居時に自社の働き方や人数構成に合わせて内装やレイアウトを一から計画しやすくなります。将来的な人員増減や組織変更、事業拡大に伴ってレイアウトを見直す際も、既存の内装や設備配置の制約を受けにくい点が特徴です。

例えば、チーム増設に伴うスペース拡張や、業務内容の変化に応じたゾーニング変更なども柔軟に対応可能です。初期段階で将来を見据えた設計を行えば、後からの改修コストを抑えることにもつながるでしょう。「長期的な視点でオフィスを運用したい」という企業に適した選択肢です。

設備計画を自社に適切な形で整えられる

物件の状態」のスケルトンオフィスは、設備を一から設計できるため、自社の業務に合った環境を構築できる点が特徴です。ITインフラや空調、特殊設備などを適切な位置に配置できます。

また「内装デザイン」のスケルトンオフィスは、配管や配線が露出しており設備の状態を目視で確認できるため、日常的な点検やメンテナンスを行いやすい点もポイントです。設備の更新や追加工事が必要になった場合でも、比較的対応しやすい傾向にあります。

こうした設備計画の柔軟性も、スケルトンオフィスのメリットの一つといえるでしょう。

空間づくりと環境への配慮を両立できる

スケルトンオフィスは、開放的な空間づくりと環境配慮を両立しやすい点も特徴です。天井材を使用しないことで天井高を確保でき、圧迫感の少ない空間を実現できます。

また内装工事に使用する材料を削減できるため、使用する建築資材の量を抑えることが可能です。結果として、工事時や解体時に発生する廃棄物の削減にもつながります。

近年は、企業活動においてもサステナビリティへの関心が高まっており、環境負荷を意識したオフィスづくりが求められています。こうした観点からも、スケルトンオフィスは選択肢の一つとして検討する価値があるでしょう。

オフィス設計はこちら

スケルトンオフィスのデメリット

スケルトンオフィスのデメリット スケルトンオフィスには、さまざまな魅力がある一方で、導入を検討する際に注意しておきたいポイントもあります。 ここでは、スケルトンオフィスの主なデメリットを4つ紹介します。

内装工事のコストがかかる

スケルトンオフィスを導入する際の課題の一つが、内装工事にかかるコストです。特に「物件の状態」としてのスケルトンオフィスは、内装が施されていない状態から工事を行う必要があります。そのため床や壁、天井、照明、空調設備などを全て自社で手配する必要があり、一般的な内装済みオフィスと比べて費用負担が大きくなる傾向にあります。

内装工事費の目安は、一般的に坪単価20〜30万円程度とされています。ただし、デザイン性を重視した場合や特殊設備を導入する場合には、坪単価50〜80万円程度がかかるケースもあります。これらはあくまで目安であり、仕様や条件によって変動する点に注意が必要です。コストの内訳には施工費や設備費も含まれるため、全体像を把握した上で検討しましょう。

入居までに時間がかかる

物件の状態」としてのスケルトンオフィスは内装工事を一から行う必要があるため、入居までに一定の時間がかかる点に注意が必要です。

内装工事の期間は、一般的に2〜3カ月程度とされています。しかしオフィスの面積や工事内容によっては、それ以上の期間が必要になることもあります。さらに、設計期間や各種申請手続きなどを含めると、計画開始から入居まで半年以上かかるケースもあるようです。

物件の条件や工事内容によって期間は変動するため、余裕を持ったスケジュールを立てることが重要です。特に大規模なオフィスや複雑な設備計画を伴う場合は、早い段階から計画を進めるのをおすすめします。

清掃の手間がかかる

内装デザイン」としてスケルトンを採用した場合、清掃の手間が増える点も考慮しておきましょう。通常だと天井内に隠れる配管やダクト、梁などが露出しているため、これらの表面に付着する埃も清掃対象となります。また、これらの部分にたまった埃は落下する可能性もあり、衛生面の観点からも定期的な清掃が求められます。

しかし、天井付近の設備を清掃する場合は高所作業になることが多く、日常的な清掃だけでは対応が難しいケースもあるでしょう。外部の清掃業者に依頼する場合は、その分の費用が追加で発生するため、清掃やメンテナンスの体制についても導入前に検討しておくことが大切です。

損傷リスクが高まる

内装デザイン」としてのスケルトンオフィスでは、配管や配線が露出しているため、物理的な損傷リスクが高まる点にも注意が必要です。設備が外部に見える状態となるため、日常的な動作の中で接触する可能性があります。

例えば、家具や什器を移動する際に配管へ接触し、破損につながるケースが考えられます。また地震などの災害が発生した場合、設備の落下や転倒が起きるリスクもあるでしょう。

ただし、こうしたリスクは保護カバーの設置やレイアウトの工夫によって軽減できる場合があります。安全面への配慮を取り入れながら設計を行うことが重要です。

他のオフィス形態との違いは?

他のオフィス形態との違いは? オフィスには、スケルトンオフィス以外にもさまざまな選択肢があります。自社に合った形態を選ぶためには、それぞれの特徴を比較して理解しておくことが重要です。

ここからは、スケルトンオフィスを「物件の状態」という意味で捉えた上で、代表的なオフィス形態との違いを紹介します。

セットアップオフィス

セットアップオフィスとは、基本的な内装工事があらかじめ完了しているオフィスのことです。天井や床、照明、空調などの設備が整っている場合が多く、物件によってはデスクやチェアなどのオフィス家具が備え付けられていることもあります。そのため、入居後すぐに業務を開始できる点が特徴です。

スケルトンオフィスとの大きな違いは、内装工事の有無にあります。スケルトンオフィスは内装がない状態から設計する必要があるため、工事費用や準備期間が必要になります。一方セットアップオフィスは、内装が整っている分、初期費用や工事期間を抑えやすい点がメリットです。

特に移転スピードを重視する企業や、費用負担を抑えたい企業にとって検討しやすい選択肢といえるでしょう。

居抜き物件

居抜き物件とは、前の入居者が使用していた内装や設備、什器などを撤去せず、そのまま引き継いで利用するオフィス形態です。内装がすでに整っている状態で引き渡されるため、初期費用や工事期間を削減できる傾向にあります。

またスケルトンオフィスのように一から内装をつくる必要がないため、短期間での入居が可能です。一方で、内装やレイアウトが自社の業務内容に合わない場合もあります。その場合は改装が必要になり、追加費用が発生する可能性があるため注意しましょう。

居抜き物件は物件ごとの状態差が大きいため、費用面だけではなく使い勝手や改装の必要性まで確認して検討することが大切です。

シェアオフィス

シェアオフィスとは、一つのオフィススペースを複数の企業や個人で共有して利用する形態です。個室スペースを借りるタイプやフリーアドレスで利用するタイプなどがあり、会議室やラウンジといった共用スペースも用意されているケースが一般的です。

スケルトンオフィスは自社専用の空間を構築するのに対し、シェアオフィスは利用者同士でスペースを共有するため、自由にレイアウトを設計することは難しいでしょう。

しかし、すでに設備や共用施設が整っているため、初期費用を抑えやすく、短期間で利用できるというメリットもあります。また他企業との交流が生まれやすく、コミュニティ形成につながる点も特徴です。スタートアップや少人数チームにとっては、柔軟な働き方を実現しやすい環境といえるでしょう。

レンタルオフィス

レンタルオフィスとは、業務に必要な家具や設備があらかじめ備え付けられた個室スペースを賃貸するオフィス形態です。インターネット環境などが整っていることが多く、比較的短期間の契約で利用できる点が特徴です。

スケルトンオフィスは内装工事が必要であり、設計から入居まで一定の期間とコストがかかります。一方、レンタルオフィスは設備が整っているため、契約後すぐに利用できる点が大きな違いです。また敷金や礼金が不要な物件も多く、導入のハードルが低い点も魅力です。

ただし、スペースやレイアウトの自由度は限定されやすく、企業の成長に伴う拡張には向いていません。利用目的や期間を踏まえた上で検討すると良いでしょう。

スケルトンオフィスを検討する際に確認したいポイント

物件の状態」としてのスケルトンオフィスを検討する際に、あらかじめ確認しておきたい主なポイントを紹介します。

内装工事にかかる費用

スケルトンオフィスでは、内装工事の費用目安をあらかじめ把握し、予算計画を立てておくことが重要です。

先述の通り、一般的なオフィスの内装工事費用は、坪単価20〜30万円程度が一つの目安とされています。

またデザイン性を重視した内装や特殊な設備を導入する場合には、坪単価50〜80万円程度になるケースもあります。工事内容や設備仕様、建物条件によって費用は大きく変わるため、あくまで参考の目安として考えることが大切です。

予算計画を立てる際は、複数の施工業者から見積もりを取得することが重要です。見積もり内容を比較することで、工事費用の妥当性や工事内容の違いを把握しやすくなります。また工事中に想定外の作業が発生する場合もあるため、総工事費の10〜15%程度を予備費として確保しておくと安心です。設計段階で費用の優先順位を整理し、必要な設備やデザインを計画的に決めていくことが、無理のない予算管理につながるでしょう。

原状回復条件や工事範囲

スケルトンオフィスを導入する際は、退去時の原状回復条件を事前に確認しておくことが重要です。多くの場合、入居時と同様のスケルトン状態に戻すことが求められます。

原状回復の内容は物件ごとに異なるため、契約時に次のような項目を確認しておきましょう。条件を具体的に確認しておくことで、退去時のトラブルを防げます。

原状回復の範囲
撤去対象となる設備
工事の実施方法や条件

なお原状回復工事の費用は、一般的に坪単価8〜10万円程度が目安とされています。ただし、内装の内容や設備の種類、撤去範囲によって費用は大きく変動します。特に特殊な内装や大型設備を設置した場合は、撤去工事の費用が高額になる可能性もある点は押さえておくと良いでしょう。

建物の構造・設備条件

スケルトンオフィスでは、建物の構造や設備条件が内装設計の自由度に大きく影響します。理想的なオフィスデザインを実現するためには、建物の条件を事前に確認しておくことが重要です。

特に確認しておきたい主な項目には、次のようなものがあります。

天井高
床の耐荷重
柱や梁の位置
配管や設備の位置
電源容量

加えて、窓の配置や建物の耐震性能、遮音性能、資材搬入のためのエレベーターの大きさや搬入経路なども確認しておくと安心です。

こうした条件を十分に把握しないまま設計を進めると、後から工事計画の変更や追加費用が発生する可能性があるので注意しましょう。

消防法・建築基準法など法令適合性

スケルトンオフィスを導入する際は、消防法や建築基準法に基づいて設計を進めなければなりません。

例えば、オフィスのレイアウト変更によって、スプリンクラーや火災報知器の設置基準を満たさなくなる可能性があります。その場合、消防設備の追加設置や位置変更が必要になるでしょう。また避難経路の確保や非常口の位置なども、建築基準法に沿った確認が欠かせません。

こうしたリスクを防ぐためには、設計段階で基準を満たしているかを確認することが重要です。法令に適合しない場合、是正工事が必要となり、コストやスケジュールに影響する恐れがあります。適法性と安全性を確保するためにも、専門家と連携しながら計画を進めることが重要です。

※参考

まとめ

スケルトンオフィスは内装が完成していない「物件の状態」と、建物の構造を生かした「内装のデザイン」の2つの意味があり、いずれも自由度の高い設計が可能で、自社のブランドイメージや働き方に合わせたオフィスづくりができる点が大きな魅力です。企業文化や業務フローに合わせた空間設計ができるため、オフィスの価値向上にもつながります。

一方で、内装工事費や原状回復条件の確認、法令への対応など、計画段階で検討すべき事項も多くあります。これらを事前に把握し、計画的に進めることが成功のポイントとなるでしょう。

スケルトンオフィスを自社に合う形で実現するには、物件選定の段階から専門的な視点を取り入れることが重要です。

弊社では、オフィス移転に伴う設計や施工などの工程を一貫してサポートしています。検討段階での相談にも対応しているので、まずは問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

お問い合わせはこちら
WORKS エントランスからワークスペースまで、オフィス空間が手掛けたさまざまなオフィスの施工事例をご紹介します。 WORKS エントランスからワークスペースまで、オフィス空間が手掛けたさまざまなオフィスの施工事例をご紹介します。 OFFICE TOUR 実際のオフィスを見て・触れて・体感しませんか?東京・名古屋・大阪でオフィス見学を随時開催中です。 OFFICE TOUR 実際のオフィスを見て・触れて・体感しませんか?東京・名古屋・大阪でオフィス見学を随時開催中です。 RELOCATION オフィスが変われば働き方が変わる オフィス移転を成功させるポイントを解説します。 RELOCATION オフィスが変われば働き方が変わる オフィス移転を成功させるポイントを解説します。

ご相談・お問い合わせ CONTACT

オフィスの移転やレイアウトについての
ご相談、御見積のご依頼など、
オフィスづくりに関するさまざまな
お問い合わせにご対応いたします。