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システム天井とは? オフィス天井の種類や特徴、導入時のポイントを解説

システム天井とは? オフィス天井の種類や特徴、導入時のポイントを解説
オフィス移転やレイアウト変更を検討する際「どのような天井を選べばよいのか分からない」と感じる方は少なくありません。「システム天井」という言葉を耳にしても、自社に適しているのか判断に迷う場面もあるでしょう。

天井は空間の印象を左右するだけではなく、設備の配置やメンテナンス性にも関わる重要な要素です。選び方によっては、業務効率やコストにも影響することがあります。

この記事では、システム天井の仕組みや特徴、他の天井との違い、システム天井に用いられる主な素材などについて分かりやすく解説します。記事の後半では、システム天井を取り入れる際のポイントも解説しているので、天井選びの判断材料の一つとして、ぜひ参考にしてください。

【この記事で分かること】
  • ・システム天井の仕組みと、取り入れるメリット・デメリット
  • ・在来工法やスケルトン天井など他の天井工法との違い
  • ・オフィスに適した天井選びの考え方

そもそもシステム天井とは?

システム天井とは、規格化された部材を組み合わせて構成する吊り天井の一種です。あらかじめ工場で製造されたパネルやフレームを使用し、現場で組み立てて設置します。

天井の仕上げ材だけではなく、照明や空調設備なども一体的に計画・配置できるのが特徴です。これにより、見た目の統一感を保ちながら、機能性や施工性にも配慮された空間づくりがしやすくなります。また部材が規格化されているため、メンテナンスや設備の更新にも対応しやすい点も特徴の一つです。

システム天井のメリット・デメリット

システム天井には、大きく分けて「グリッド型」と「ライン型」の2種類があります。用途によって適したタイプは変わるため、特徴の違いを理解した上で選ぶことが重要です。

ここからは、それぞれのメリットとデメリットを詳しく解説します。

グリッド型|メリット

グリッド型は、格子状に組んだ下地にパネルや設備をはめ込む構造のシステム天井です。各パネルが独立しているため、部分的な取り外しがしやすい特徴があります。

照明や配線の点検を行う場合でも、該当箇所のパネルを外すだけで天井裏にアクセスできるため、点検口を別途設ける必要がなく、メンテナンスの手間を軽減しやすいでしょう。このような施工性やメンテナンス性の高さから、多くのオフィスで採用されています。

グリッド型|デメリット

一方で、グリッド型にはいくつか注意すべき点もあります。

まず、規格化された部材を使用するため、在来工法と比べて施工費用が高くなる場合がある点です。またビスなどで完全に固定されているわけではないため、縦方向の揺れが発生した際には、パネルが落下する可能性も否定できません。

さらに間仕切り壁は、基本的にグリッドのラインに沿って配置する必要があります。レイアウトの自由度に制約が生じることもあるでしょう。

加えて、吸音性や防音性は素材によって差があるものの、在来天井と比べて劣るケースも見られます。必要に応じて別途対策を検討することが大切です。

ライン型|メリット

ライン型は、照明や空調設備を一直線に配置する構造が特徴です。設備が整然と並ぶため、天井がすっきりとした印象に仕上がります。

照明が一定間隔で配置されることで、オフィス全体の明るさを均一に保ちやすい点もメリットです。空間によるムラが生じにくく、視認性の高い環境を整えやすくなります。

また構造が比較的シンプルであるため、使用する部材によってはコストを抑えやすい傾向にあります。デザイン性とコストのバランスを取りたい場合に適した選択肢といえるでしょう。

ライン型|デメリット

ライン型には、構造上の制約を踏まえて検討する必要があります。設備が一体化して配置されているため、地震時には大きなパネルが落下するリスクがあります。

また照明器具があらかじめ組み込まれているため、後から向きや配置を変更しにくく、レイアウト変更時に柔軟に対応しづらい場合があるでしょう。

さらに空調設備がライン状に配置されているため、間仕切りをまたぐように壁を設置すると、音漏れが発生しやすくなることがあります。遮音性を重視する空間では注意が必要です。

オフィスで採用されるシステム天井以外の種類

オフィスの天井には、システム天井だけではなく、在来工法天井スケルトン天井といった選択肢もあります。ここからは、それぞれの天井の特徴について解説します。

在来工法天井

在来工法天井は、下地材に石膏ボードなどを張り付けて仕上げる一般的な工法です。オフィスの他、学校や病院、店舗など幅広い施設で採用されています。

この工法は材料費が比較的安価で、初期コストを抑えやすい点が特徴です。また仕上げにクロスや塗装を施せるため、デザインの自由度が高く、空間に合わせた施工が可能です。

一方で、天井材を固定する構造のため、後から照明や空調設備の位置を変更する場合には、天井の解体など大掛かりな工事が必要になることがあります。レイアウト変更が多いオフィスでは、運用面の負担につながる可能性もあるでしょう。そのため、長期的な改修のしやすさも含めて検討することが大切です。

スケルトン天井

スケルトン天井は、石膏ボードなどの仕上げ材を使用せず、コンクリートや配管をそのまま見せるものです。天井裏を隠さずに配管やダクトをあえて見せることで、建物本来の状態を生かしたデザインになります。仕上げ材を設けない分、天井高を確保しやすく、空間に開放感を持たせられる点が特徴です。

一方で、空間が広くなることで冷暖房の効率が下がる傾向にあります。また吸音材がないため音が反響しやすく、業務のしやすさに影響する場合もあるでしょう。

こうした課題に対しては、吸音材の設置や空調設計の工夫が有効です。デザイン性と機能性のバランスを考慮しながら検討しましょう。

システム天井に用いられる主な素材

システム天井に用いられる主な素材 システム天井には、用途や求める性能に応じて複数の素材が使われています。

素材選びは、オフィスの快適性や機能性にも影響するため、見た目だけではなく性能面も踏まえて選定することが重要です。ここからは、代表的な素材について解説します。

岩綿(ロックウール)化粧吸音板

岩綿(ロックウール)化粧吸音板は、ロックウールを主原料とした素材です。表面に微細な穴が設けられており、音を吸収しやすい構造になっています。

吸音性に優れているため、会議室や執務スペースなど、音環境が重要な空間で広く採用されています。また断熱性や防火性にも優れており快適性や安全性の面でもバランスの取れた素材です。

さらに一部の製品では、製鉄時に発生する副産物であるスラグを繊維化して活用しています。こうした素材を選ぶことで、資源の有効活用につながる点も特徴です。

化粧石膏ボード

化粧石膏ボードは、表面にトラバーチン模様などの加工が施された素材です。仕上げ材としてそのまま使用できるため、クロス張りや塗装の必要がありません。施工工程を簡略化できるため、工期の短縮につながりやすい点が特徴です。

また材料費や施工費を抑えやすく、コスト面でもメリットがあります。さらに仕上げがあらかじめ施されていることで、一定の品質を保ちやすい点も利点です。

デザイン性とコストのバランスを重視するオフィスにおいて、選択肢の一つとして検討しやすい素材といえるでしょう。

快適なオフィスをつくる天井高の選び方

天井高は、オフィスの快適性や働きやすさに大きく関わる重要な要素です。空間の印象だけではなく、業務効率や設備の使い勝手にも影響します。

適切な天井高を選択できるよう、検討する際のポイントを確認していきましょう。

業務内容に合わせる

天井の高さは、業務効率や働きやすさに影響を与える要素の一つです。業務内容に合った空間を整えることで、作業のしやすさが高まるでしょう。

例えば、天井が低過ぎる場合は圧迫感を覚えやすく、ストレスにつながることがあります。結果として集中力の低下を招く可能性もあるため、適度な高さを確保することが重要です。

企画やアイデア出しなどのクリエイティブな業務では、天井が高いことで開放感が生まれ、発想を広げやすくなる場合があります。ただし、集中作業が中心の業務では、落ち着いた高さの空間が適していることもあります。部署ごとに空間設計を調整する視点も取り入れると良いでしょう。

圧迫感や居心地に配慮する

天井高は、空間の印象や居心地にも影響します。天井が低い場合は、同じ広さの空間でも圧迫感を覚えやすくなります。無意識のうちにストレスを感じる要因になることもあるため注意が必要です。

一方で、天井が高過ぎる場合は、空間が広くなり過ぎて落ち着きにくくなることがあります。特に少人数で使用するオフィスでは、適度な高さの方が居心地の良さにつながるケースもあります。

空調効率やメンテナンス性を踏まえる

天井高は、空調効率やメンテナンス性を考慮して検討することが大切です。

天井が高い場合は空間が広くなるため、冷暖房の効きが弱くなる傾向にあります。その結果、光熱費が増える可能性もあるでしょう。空調の効きにムラが出る場合は、サーキュレーターなどを活用して空気を循環させる工夫が必要です。

反対に、天井が低い場合は空調効率が良く、室温を調整しやすい点がメリットです。また照明や空調設備に手が届きやすく、点検や交換などのメンテナンスを行いやすくなります。長期的な運用コストも踏まえて検討することが大切です。

床の仕様(OAフロア)との関係を確認する

天井高を検討する際は、床の仕様との関係にも注意が必要です。特にOAフロアを採用する場合は、実際の高さが変わる点を確認しておきましょう。

OAフロアは床下に配線を通す構造のため、床面が30〜100mm程度高くなります。その分、実質的な天井高は低くなるため、実際の空間で圧迫感が強くなる場合もあります。内覧時には、床が上がった状態での高さを確認することが重要です。

システム天井を導入する際の注意点

システム天井を導入する際の注意点 システム天井は機能性に優れた天井ですが、導入に当たっては設計や施工面でいくつか確認しておきたいポイントがあります。

事前の確認が不足すると、後から手直しが必要になるケースもあります。専門的な判断が求められる場面もあるため、ポイントを押さえた上で進めることが大切です。ここからは具体的な注意点を解説します。

間仕切りの位置と天井設備の配置を調整する

システム天井では、間仕切りの位置と天井設備の関係を考慮した設計が求められます。レイアウトによっては、制約が生じることがあるため注意が必要です。

先述の通り、グリッド型では間仕切り壁は基本的に格子状のラインに沿って設置する必要があります。ラインから外れる配置では施工が難しくなることもあるでしょう。

一方、ライン型では照明や空調設備が一直線に配置されています。そのためラインをまたぐように間仕切りを設けると、遮音性が低下する可能性があります。こうした課題に対しては、間仕切りの位置を調整する、天井との間に隙間を設けるランマオープンの仕様にするなどの工夫が有効です。

ただし、小梁(こばり)や配管の影響で施工が難しいケースもあるため、専門業者と相談しながら進めることが重要です。

火災感知器や排煙設備の設置基準を確認する

天井には照明や空調だけではなく、火災感知器や排煙設備など、安全に関わる設備が設置されています。これらは消防法や建築基準法に基づいて配置されているため、レイアウト変更時には注意が必要です。

間仕切りを新たに設ける場合やレイアウトを変更する場合、既存の配置では基準を満たせなくなることがあります。その際は、感知器の移設や増設、排煙設備の見直しが必要になるケースもあるでしょう。

法令に適合した状態を維持するためには、専門的な知識が欠かせません。安全性を確保するためにも、設計段階から専門業者と連携して進めることが重要です。

※参考

まとめ

システム天井は、照明や空調などの設備を天井材と一体的に配置できるものです。グリッド型とライン型の2種類があり、施工性やメンテナンス性に配慮しながら、オフィスに必要な機能を整えやすい特徴があります。現代のオフィス環境において有効な選択肢の一つといえるでしょう。

また天井の種類や高さは、働きやすさや生産性、空調効率にも影響します。自社の業務内容や運用方針に合わせて検討することで、より快適なオフィス環境を整えやすくなります。

ただし天井設計には、法令や設備に関する専門知識が必要になる場面も少なくありません。判断に迷う場合は、専門業者へ相談することも一つの方法です。弊社では、働き方や業務内容に合わせて、天井・照明・空調・レイアウトのバランスを踏まえた空間づくりをご提案しています。日々の使いやすさまで考えたオフィスづくりを検討している方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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