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人的資本経営を成功させるには?オフィス環境整備で従業員エンゲージメントを高めるポイント

人的資本経営を成功させるには?オフィス環境整備で従業員エンゲージメントを高めるポイント
近年、企業経営において「人的資本経営」の重要性が急速に高まっています。従業員を「資本」と捉え、その価値を最大限に引き出すことで、企業の持続的な成長を目指す考え方です。

従業員一人ひとりの能力を向上させ、意欲を高めることは、組織全体のパフォーマンス向上に不可欠です。そして、その鍵となるのが「働きやすいオフィス環境」の整備です。快適なオフィス環境は、従業員のエンゲージメントを高め、創造性や生産性を向上させる原動力となります。

本コラムでは、人的資本経営の重要性を改めて確認するとともに、従業員エンゲージメントを高めるオフィス環境整備の具体的なポイントについて解説します。

人的資本経営とは? その重要性

人的資本経営とは? その重要性
近年、企業経営において「人的資本経営」という言葉をよく耳にするようになりました。
では、なぜ今、人的資本経営が求められているのでしょうか?そして、その成功には何が不可欠なのでしょうか?

ここでは、人的資本経営の基本的な概念から、なぜ今人的資本経営が求められているのか、そして、人的資本経営を成功に導くための重要なポイントについて解説します。

人的資本経営とは?

人的資本経営とは、人材、つまり従業員を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで、中長期的な企業価値向上を目指す経営手法のことです。

これは、従来の「人材=コスト」という考え方から脱却し、人材を投資対象として戦略的に育成・活用するものです。具体的には、従業員のスキルアップや能力開発、働きがいのある環境づくり、多様な人材の活躍推進など、人材への投資を通じて、従業員のエンゲージメントを高め、生産性向上やイノベーション創出につなげます。

変化の激しい現代において、人的資本経営は企業が持続的な成長を遂げるための重要な戦略として近年注目を集めています。

人的資本経営が求められる理由

なぜ今、人的資本経営がこれほどまでに注目されているのでしょうか?その背景には、主に3つの要因があります。

  1. 1.人的資本情報の開示義務化
  2. 2.ESG経営の広がり
  3. 3.優秀な人材確保の重要性

これら3つの要因について詳しく見ていきましょう。

1.人的資本情報の開示義務化

2023年3月期決算から、日本の上場企業などに対し、人的資本に関する情報開示が義務付けられました。投資家やステークホルダーが企業の将来性を判断する際、財務情報だけでなく、従業員のスキルや多様性、育成状況といった人的資本情報への関心が高まっているためです。企業は、人的資本への投資状況を明確にし、その価値向上に取り組む必要性が高まっています。

2.ESG経営の広がり

環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の3つの要素を重視するESG経営が世界的に広がる中で、人的資本は「社会(Social)」の重要な要素として位置づけられています。従業員の働きがい、多様性の推進、人権尊重などは、企業の持続可能性を高め、長期的な企業価値向上に直結すると考えられています。

3.優秀な人材確保の重要性

労働人口の減少や働き方の多様化が進む現代において、優秀な人材の獲得競争は激化しています。企業が持続的に成長するには、従業員が能力を最大限に発揮できる環境を整備し、優秀な人材を惹きつけ、定着させることが不可欠となっています。

人的資本経営の成功には、従業員エンゲージメントが不可欠

人的資本経営を成功させる上で、従業員エンゲージメントの向上は欠かせません。従業員エンゲージメントとは、従業員が組織に対して抱く愛着や貢献意欲のこと。これが高ければ高いほど、従業員は仕事に情熱を注ぎ、自ら考えて行動し、結果として組織の目標達成に大きく貢献してくれます。

人的資本経営では、従業員を単なる労働力としてではなく、組織にとって最も重要な資産と捉えます。その価値を最大限に引き出すには、従業員が能力を存分に発揮し、成長できる環境を整えることが肝心です。つまり、従業員エンゲージメントの向上こそが、人的資本経営の成否を分ける重要な鍵となるのです。

では、具体的にどうすれば従業員エンゲージメントを高められるのでしょうか?次の章では、その具体的な施策について詳しく見ていきましょう。

なぜ「従業員エンゲージメント向上」が人的資本経営の鍵となるのか

なぜ「従業員エンゲージメント向上」が人的資本経営の鍵となるのか
前章では、人的資本経営の概念とその重要性について解説しました。その中でも、成功の鍵となるのが従業員エンゲージメントの向上です。では、この従業員エンゲージメントとは具体的に何を指すのでしょうか?

この章では、従業員エンゲージメントの定義から、それが企業にもたらす具体的なメリット、そしてエンゲージメント向上にオフィス環境整備が不可欠な理由について深掘りします。

従業員エンゲージメントとは?

従業員エンゲージメントとは、従業員が組織に対して抱く愛着や貢献意欲のことです。これは単なる「会社への満足」とは異なります。企業の理念や目標に深く共感し、自身の成長と組織の成長を結びつけ、主体的に貢献しようとする状態を指します。具体的には、仕事への情熱、組織への強い愛着、そして同僚との厚い信頼関係などが含まれます。

エンゲージメントの高い従業員は、仕事に情熱と誇りを持ち、積極的に業務に取り組みます。これにより、生産性や創造性が向上し、結果として組織全体のパフォーマンス向上に大きく貢献します。また、エンゲージメントは従業員の定着率にも影響を与え、優秀な人材の流出を防ぎ、組織の持続的な成長を支える上で非常に重要な要素となります。

従業員エンゲージメント向上が企業にもたらすメリット

従業員エンゲージメントの向上は、企業に多くのメリットをもたらします。ここでは、4つの代表的な例をご紹介します。

●生産性向上と業績貢献

エンゲージメントの高い従業員は、仕事へのモチベーションが高く、自律的に業務に取り組みます。これにより、効率的で質の高い仕事が期待でき、結果として企業の業績向上に直結します。

●定着率向上とコスト削減

従業員の定着率が向上し、離職率が低下します。これにより、新たな人材の採用や教育にかかるコストを削減できるだけでなく、豊富な知識と経験を持つ人材の流出を防ぎ、組織の安定性を高めます。

●顧客満足度の向上

従業員が自身の仕事に誇りを持ち、積極的に顧客と向き合うことで、顧客満足度が向上します。これは企業のブランドイメージ向上にも繋がり、長期的な顧客関係の構築に貢献します。

●イノベーションの創出

エンゲージメントが高い組織では、従業員同士の意見交換が活発になり、協力的な文化が育まれます。これにより、新しいアイデアや革新的なソリューションが生まれやすくなり、企業の競争力を高めます。

従業員エンゲージメントを高めるには「オフィス環境整備」が欠かせない

オフィス環境は、従業員のエンゲージメントに大きく影響します。心身の健康、コミュニケーション、創造性、そして組織への帰属意識にまで影響を与えるため、その整備は非常に重要です。

具体的には、以下のような点が挙げられます。

●心身の健康と生産性の向上

自然光が豊富に入る開放的な空間はストレスを軽減し、集中力を高めます。また、快適な作業スペースやリフレッシュできる場所は、従業員の心身の健康を保ち、結果として生産性を向上させます。

●コミュニケーションの促進とチームワーク強化

コミュニケーションを促すオフィスレイアウトは、従業員間の連携を強化し、チームワークを高めます。偶発的な出会いや交流を生む共有スペースは、新たなアイデアやイノベーションが生まれるきっかけにもなります。

●帰属意識の醸成

企業の理念や文化を反映したオフィスデザインは、従業員の組織への一体感や帰属意識を育み、エンゲージメントを自然と高めます。

このように、オフィス環境は多岐にわたる側面から従業員のエンゲージメントに影響を与えます。では、具体的にどのようなオフィス環境が従業員エンゲージメントを高めるのでしょうか?次の章でオフィス環境改善のポイントについて考えましょう。

オフィス環境改善のポイント

オフィス環境改善のポイント
これまでの章で、人的資本経営において従業員エンゲージメントがいかに重要であるか、そしてオフィス環境がそのエンゲージメントに深く関わっていることを解説しました。では、具体的にどのようなオフィス環境が従業員のエンゲージメントを高めるのでしょうか。

この章では、現代の多様な働き方に対応し、従業員間のコミュニケーションを活性化させるためのオフィス環境改善の2つのポイントについて、具体的に掘り下げていきます。

働くスタイルの多様化に対応する

オフィス環境改善の最初のポイントは、多様な働き方への対応です。近年、リモートワークやフレックスタイムなど、従業員一人ひとりのライフスタイルやキャリアプランに合わせた柔軟な働き方が広がっています。これらをサポートするためには、オフィスも多様な働き方に対応できる設計にする必要があります。

具体的には、以下のような環境整備が有効です。

●フリーアドレス制の導入

従業員がその日の気分や業務内容に合わせて自由に働く場所を選べるようにします。

●集中スペースやWeb会議ブースの設置

周囲を気にせず集中したい時や、オンラインでのコミュニケーションを円滑に進めたい時に役立ち、個々の業務効率を高めます。

●リフレッシュスペースの設置

短時間の休憩や気分転換ができる場所を設けることで、従業員の心身の健康をサポートします。

これらの環境を整えることで、従業員は自律的に働き方を選択し、最大限のパフォーマンスを発揮できるようになります。

コミュニケーションの活性化を促す

オフィス環境改善の2つ目のポイントは、コミュニケーションの活性化です。オフィスは単に仕事をする場所ではなく、従業員同士が交流し、新たなアイデアを生み出す場でもあります。コミュニケーションが活発になれば、チームワークが強化され、組織全体の創造性も向上するでしょう。

具体的な施策としては、以下のようなものがあります。

●リラックススペースやカフェスペースの設置

従業員が気軽に集まって会話を楽しめるよう、快適なソファやテーブル、飲み物や軽食などを備え、リラックスできる雰囲気を作りましょう。

●オープンなミーティングスペースや共有スペースの活用

気軽に集まって意見交換や情報共有ができる場を設けることで、スムーズなコラボレーションを促します。

●偶発的な交流を促す仕掛け

通路や階段の途中などに、ちょっとした立ち話ができるようなスペースを設けることも効果的です。

これらの工夫により、オフィスは単なる作業場所から、活発なコミュニケーションが生まれる場へと変わります。

事例紹介

オフィス空間で実際に請け負った、従業員エンゲージメントを高めるオフィス環境の事例について紹介いたします。

従業員エンゲージメントを高めるオフィス環境の事例
株式会社ユー・エス・イー様は、社員一人ひとりがその日の業務内容や気分に合わせて働き方を選べるABWを導入し、オフィスレイアウトを全面的に刷新することで、従業員エンゲージメントの向上を実現しました。固定概念にとらわれない自由な発想を促し、組織全体の活性化を図りたいという強い思いが、今回のオフィス改革の背景にありました。

社員の創造性を刺激するような、遊び心あふれる空間設計が特徴で、島ごとに異なる様々な形のデスクは空間に動きを与え、個性的なオフィスを創出しています。ベーシックカラーを基調としつつ、水色、グリーン、木目を取り入れ、明るく開放的な空間を創出。入口付近に設置されたバーカウンターは、社員間の交流を促進するだけでなく、ちょっとした休憩スペースとしても活用できます。オフィス奥には、集中して作業に取り組める静かなエリアを設け、ソファやグリーンを取り入れたリラックスできるスペースも確保することで、メリハリのある働き方をサポートしています。

<株式会社ユー・エス・イー様の施工事例を詳しく見る>

まとめ

本コラムでは、人的資本経営の成功に不可欠な従業員エンゲージメントの重要性、そしてそれを高める上でのオフィス環境の役割について解説しました。従業員を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出す人的資本経営は、現代の変化の激しいビジネス環境において、企業の持続的な成長を支える柱となります。

従業員エンゲージメントを高め、人的資本経営を成功させるためのオフィス環境改善をご検討でしたら、ぜひ弊社にご相談ください。貴社の状況に合わせた最適なご提案をさせていただきます。

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